勉強

この授業でも、「理解力」「想像力」「表現力」を学んだ

オンライン家庭教師 想像力

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この授業でも、「理解力」「想像力」「表現力」を学んだということですね。

意味のないことをああでもないこうでもないと考えていてもしょうがない。新しいテーマをなるべく論理的に分析して、意味のある結論を導き出し、独自の言語運用によって、表現しなければならない。永井先生の原書講読をきっかけにして、読んで「理解」することと、書いて「表現」することの、表裏一体を学びました。

海面に浮かぶだけの浮き袋ではなく、そのほとんどを海面下に沈めている氷山のようであるためには、より論理的に、より明晰に考えなければならないのです。そのための思考力を養う方法は、先にも書いた通り、沢田先生の論理実証主義哲学によって、示されました。

慶應の文学部時代、現代フランス文学の白井浩司先生や、言語学の鈴木孝夫先生など、さまざまな優れた先生との出会いがありましたが、沢田先生と永井先生は特に印象に残っています。大学時代に学んだことが、現在の仕事にどれほど役立っているか計り知れません。

 

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勉強は役に立っているということですね。

大学に入るまでに、学ぶ基本能力を身につけ、大学に入ってからはもっと広く学ぶというのが正しい勉強の仕方であって、そうやって勉強したものは必ず社会に出てからも役に立ちます。

ところが、勉強する意味を考えずに、ただ受験勉強に追われていると、大学に入学した途端、目標はクリアされたことになる。もったいないだけでなく、これではちゃんとした教養人、知識人が育っていきません。日本にはたくさんの大卒者がいるのに知識人が少ないのは、多くの人が大学に入ってから勉強しなくなるからでしょう。学べるチャンスを手にいれ、勉強する能力も余力もある人たちが勉強をストップさせてしまうのだから、知識人が育っていくはずがない。

また、そういう人は自分の子どもに受験勉強はさせても、勉強する意味までは教えようとしません。「学校の勉強なんて社会に出ても何の役にも立たない」と、自分の子どもに対しても必ず言うようになるでしょう。
私が見ていたオンライン家庭教師の生徒も同じようなことを言ったことがあります。

日本はもう少し本物の教養人、知識人を増やし、その知恵を結集することを考える必要があると思います。でないと、いろいろな問題への解決策が出てこない。少なくとも政治家には世界の仕組みを知り、人類の進歩に貢献したいという意欲ぐらいはもってほしいですし、いきなり国際貢献につながるかどうかは別にしても、日本人が自分たちの共同体をうまく変えてみせ、社会問題に対する処方箋を提示する必要はある。

日本の若い世代の知恵を結集させ、世界に対して何か新しいコンセプトを提示する。そういうものを世界に示すことができれば、ひいては世界をよりよくすることにつながっていきます。
まずは日本の中でオンライン家庭教師を通じてそれを強くして行きたいですね。

 

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「勉強するのは社会をよくするため」ということにつながっていくわけですね。

しっかり勉強しておけば、しっかりした判断ができる人間になります。もちろん人間だから失敗することはあるし、いくら学問を積んでも誤った選択を犯すこともあります。それでも理解力・想像力・表現力の訓練を重ねることで、何かのときによりよい決定が下せる可能性が高くなります。
だから、もし子どもに「なぜ勉強をしなければいけないの?」と訊かれたら、親は「社会をよりよくするためだ」と自信をもって答えなければいけません。われわれは共同体に属して暮らしています。共同体のメンバー一人一人の学力が高まれば、ある選択をする際に、できるだけ共同体の幸福度が高まるような判断ができるのです。

 

前回の記事はコチラ→【大学で勉強した事

 

勉強の初歩は、理解力・想像力・表現力を磨くための最初のトレーニング?

オンライン家庭教師 勉強 基礎

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昔の「読み書き算盤」のような勉強の初歩は、理解力・想像力・表現力を磨くための最初のトレーニングということになりますか?

そうだと思います。だから基礎に関しては「つべこべ言わずに勉強しろ」と言ってもいいかもしれない。だけど、「得た知識が何の役にも立たない」といった考え方だけは、まず親には捨ててもらわなくてはいけません。でないと子どもに面と向かって勉強する意味を訊かれても、返事に詰まることになるのです。

学校の先生や、塾、家庭教師の先生はさらに勉強をする意味について説明する準備はしておかなければいけません。これはオンライン家庭教師も同じことです。

実際には勉強で身につけた知識は、子どもが成長するにしたがって血となり肉となっていきます。将来まったく役に立たないということはないし、知識にどれだけ肉付けできるかはその子の学力にかかっています。けれども、勉強の本質は知識それ自体の獲得ではなく、理解力・想像力・表現力という三つの能力の訓練だということは忘れてほしくありません。

では、三つの力は何のために身につけるのでしょうか。身につけると、どんないいことがあるのでしょうか。

一つ言えるのは、世界の仕組みに対する理解度が増してくるということです。これは、少なくともぼくのようなオンライン家庭教師の仕事をしている人間にとってはすごく大事なことです。いつも世界や社会はどうなっているかを深く考え、理解したいと思っています。自分の作品の中でも「世界はどうなっているのか」というテーマを一貫して展開し、追究しています。

小説家でなくても、世界を知るのは重要なことです。今の時代、テレビやインターネットからさまざまな情報が飛び込んできます。次から次へと垂れ流される情報を鵜呑みにするのではなく、必ず一度疑って、できれば自分で検証してみてから受け入れる、あるいは、自分の意見や考え方をもって情報と接する姿勢がこれからは非常に大事になってきます。勉強の積み重ねによる理解力・想像力・表現力の訓練は、この生きる力に通じます。

メディアが発信するメッセージを批判的に読み解き、深く解釈することをメディア・リテラシーと言います。「リテラシー(literacy)」を直訳すると、「学問(教育)のあること」「読み書きの能力」という意味になります。文字通り、リテラシー能は勉強で身につける力です。

選ばれているオンライン家庭教師はそう行った知識や教養も身につけている先生が多いです。

したがって、何のために勉強するのかと訊かれれば、理解力・想像力・表現力を向上させて、リテラシー能力をつけるためだと答えることができます。個々の人間のリテラシー能力が高まれば、誤った判断を下すシチュエーションが減ります。価値のあるものと価値のないもの、優れたものと下劣なものをしっかりと見分ける確かな眼を一人一人がもつようになり、そのことによって社会全体がよりよくなっていくはずです。

たとえば、残酷なテレビゲームが販売されると、子どもたちに悪影響が出るのではないかとよく言われます。しかし、子どもたちがリテラシー能力をもっていれば、遊びは遊び、現実は現実と理解できます。そういう子は画面上の残酷シーンと現実を混同したりはしないでしょう。多くの人々の間で、そのゲームはくだらないと評価されれば、自然に社会から排除されていきます。

リテラシー能力が必要とされる場面は、民間人が巷にあふれる情報や商品、サービスをどう受け止めるかといったときだけではありません。外交交渉などに携わる政治家には必須の能力です。

諸外国との交渉時には、相手国の主張をよく理解し、ものの考え方を十分に踏まえて、要求を丸呑みせず、国益を守り、なおかつ世界の進歩に貢献するためにしっかりした意見をもって表現しなければなりません。勉強で理解力・想像力・表現力という基礎を身につけず、したがってリテラシー能力のない人が政治家になったりすると、国民は非常に迷惑します。

また、残念ながら、日本がこれだけ国際化しても、海外に行って、自分の主張を正々堂々と伝えられる人間は、やはりそんなに多くありません。それは論理的表現力が乏しいからです。英語力の問題ではありません。

 

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しかし、教育現場の教師たちは、受験に勝ち抜くための手段として知識の習得や学力向上を優先し、理解力・想像力・表現力の三点セットやリテラシー能は大学なり社会に出てから磨けばいいと考えているのではないでしようか?

現場で授業をする教師たちの責務は重いでしょう。理解力・想像力・表現力を高めるような教育をしようと思えばできるはずだし、それらの力を試すような試験問題を作ることも可能なはずです。

しかし、そういったことを学校や教師たちがあまり理解していないというより時間的に無理があるのでしょうね。だからこそオンライン家庭教師の先生方は学習への理解を深めることを伝える努力が必要かもしれません。

加えて今の高校で問題なのは、生徒をすぐに文系コース・理系コースに分けてしまうことです。確かに大学受験の準備に早く取りかかるためには、志望を早めに分けてしまった方が効率的かもしれません。けれども、受験に有利か不利かということばかりにとらわれてしまうと、生徒の勉強の幅がなくなる。勉強の幅が狭ければ、ダイナミックな思考ができなくなる。

また、生徒が勉強を「大学に入るための手段」と割り切ってしまうと、せっかく勉強していても、それが無駄なものに思えてきます。無駄なものと思いながら時間を費やすのはストレスのもとになります。塾だろうが学校だろうがオンライン家庭教師だろうが、勉強に前向きに取り組む姿勢が大切ですから。

文系・理系にこだわらずに勉強することは、決して無駄ではありません。むしろ、高校時代ぐらいは文系・理系の枠にはめず、いろいろな科目をオールラウンドに勉強させるべきです。わずか一六歳で進路を決めるなんて早すぎるし、受験科目にない勉強はしなくていいと切り捨ててしまうと偏った人間ができてしまいます。

高校にいる間は広く浅くいろいろなことを経験し、自分は何に向いているのか、何が好きなのかをじっくり見極めて大学へ入ればいいのです。たとえ一度や二度、入試に失敗しても、浪人して予備校に通えば十分間に合います。ちなみに、ぼくは高校を卒業して、大学に入るまでに二年間のブランクがありました。

子どもたちのどんな能力を育てるべきかについて、教師たちにもっと真剣に考えてほしいものです。学校教育と受験テクニックの習得はやはり別問題なのです。受験がただ合格者の選別のためにだけ行われてしまうと、生徒の真の学力を問うような試験問題も作成できなくなります。

高校時代の友人で、物理系研究者の道に進んだ人物がいます。彼の頭がすごくいいことはみんなが認めるところで、特に数学と物理ができましたが、不思議なことに模擬試験でさほど点数が取れないことがありました。ふだんは難解な数学の問題を実に楽しそうに解いているのに、常識的なポカも多かった。あまり勉強しないので、社会などはそれほど成績がよくない。国語は常によくできた。その彼が東大の入試には一発で合格しました。

あまり使いたくない言葉ですが、「よい大学」と言われるような学校の入試問題を見ると、受験生の能力を総合的に評価できるような設問になっています。論述式の出題が多く、知識のある・なしを試す問題は少ない。理解力・想像力・表現力を試すような設問形式が多いのも特徴です。

そういった難関校を受験しようと思ったら、やはりガリ勉や点取り虫では通用しません。東大に行った彼もガリ勉とはまったく違うタイプでした。その点では東大の入試問題というのは、頭のよさを見抜く、よくできた試験なのかもしれません。ちなみに、ぼくは東大の文学部を落ちました。ただ単に勉強をがむしゃらにするだけじゃなく、いい子でいるだけでなく、今なぜ勉強しているのかという問題への理解を深めるお手伝いをするのもオンライン家庭教師の先生の仕事だと思います。

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中学・高校の効率主義と、学生に総合力を求める大学側の姿勢がかみ合っていないということですね?

大学に入ってからの勉強の仕方についても、日本は問題が多いと思います。たとえば、ある大学生が歴史学者を目指したとします。大学で歴史ばかり勉強していても、所詮は二流か三流の学者が関の山でしょう。歴史以外の教養をもっていてこそ、一流の歴史学者になれる可能性があります。同様に、数学ができるから一流の数学者になれるかと言えば、決してそうでもありません。

研究者は論文を書き、自分の考えを言葉で表現しなくてはなりません。さまざまな文献から引用することもありますし、歴史的な認識も必要になってくる。学問の世界で本当に成功している人間は、いろいろな分野に興味があり、好きなジャンルが多岐にわたっています。専門分野の研究に閉じこもっていても、成功はおぼつかないということです。

その点、アメリカは進んでいて、たいていの学者は専門分野以外にも造詣が深い。物理と生物の両方を専攻する科学者とか、博士号を二、三もっているなどという人物はざらにいます。そういう学者は多領域に詳しい真の教養人でもあります。

また、アメリカの場合、大学で一般教養に当たる科目をかなり学ばざるをえないようにカリキュラムが設計されています。医師や弁護士を目指す学生は卒業した後で、向こうの大学院に当たるメディカルスクールやロースクールへと進んでいきます。大学というのは、社会に出て役に立つ実学を学ぶ場所ではなく、教養をしっかり身につける場所であり、専門教育は大学院で受けるという考え方がシステムとして根付いています。

日本でもオンライン家庭教師という文化が着々と根付いているのですから、是非利用してほしいと思います。

 

前回の記事はコチラ→【勉強しなければならないと子供に伝える為に

 

「なぜ勉強しなければならないのか?」

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なぜ勉強しなければならないのか?

オンライン家庭教師の仕事をしていて、よく「なぜ、微分積分を勉強しなければならないの? 文系に進めばそんなもの学んだって、何の役にも立たないじゃない」

と、子どもから尋ねられます。あなたならどう答えますか。

おそらくオンライン家庭教師でなくても、学校でも塾でもこの質問が出てくるタイミングはあるでしょう。

化学式を覚え、歴史の年表を暗記することに、どんな意味があるのか、子どもに説明することができるでしょうか。

勉強することの意味を子どもにわからせるのはとても大切なことです。受験勉強がまったく無駄な知識の語め込みだと思い込んだら最後、子どもにとって勉強は苦しみの対象となってしまいます。

アルベール、カミュはギリシャ神話を題材に『シーシュポスの神話』を書きました。英雄シーシュポスは神々によって地獄に落とされます。彼の受けた刑罰は、休むことなく岩を転がして、ある山の頂上まで運び上げるというものでした。長い時間をかけてようやく頂に達すると、岩はそれ自体の重さで、下へと転がり落ちていきます。シーシュポスは再び、いや永遠に岩を頂上まで押し上げてこなければならないのです。

神々は無益で希望のない労働ほど恐ろしい懲罰はないと考えたのであり、カミュはシーシュポスを不条理な英雄と呼びました。では、現代の子どもたちはどうでしょうか。勉強を無意味なことの繰り返しと思い込むことによって、シーシュポスと同じように刑罰を受けることになるのでしょうか。

もちろんオンライン家庭教師の授業中にこんな話に時間を取るわけではありません。

 

勉強することの意味とは?

勉強することの意味を子どもから訊かれ、親が合理的に答えることができれば、勉強は無意味ではなくなります。子どもの勉強に対するモチベーションも飛躍的に上がるはずです。

実際、わが家の娘たちがそうでした。作家になる以前、塾の講師や家庭教師をした経験があるため、自分の子どもにも勉強を教えましたが、同時に、勉強することの意味も徹底的に教えました。おかげで、「勉強しろ」と子どもたちを叱る機会は一度もありませんでした。言われなくても、自主的にやったからです。

「勉強して得た知識など役に立たない」という声を耳にします。勉強して手にいれた知識そのものが役に立つのではありません。歴史の年表や化学式を記憶したとしても、専門の分野に進むのでなければ、せいぜいクイズ番組で役立つ程度でしょう。

当サイトで詳細にふれていきますが、将来、有効となる能力とは、「理解力」「想像力」「表現力」の三つです。数学や外国語、歴史、理科など、さまざまなジャンル、要するに別角度からのアプローチを経て、この三つの力を養うのが勉強の本質なのです。

人生におけるほとんどの仕事は、この能力によってなされます。あるいは、子どもが成長して、大きな困難にぶつかったとしても、この能力が養われていれば、上手に克服することができます。

オンライン家庭教師のカリキュラム自体に人生論はありませんが、勉強と通じでいろんなことを学ぶことができます。

 

子どもたちに明るい未来を提示するということ

さらに、この能力は、小金を稼ぐためにのみ役立てるべきではありません。社会に貢献し、人類が進歩するための貴重な一助となるためにこそ、能力を高めなければならない、とそこまで言ってやると、子どもの目は断然と輝き始めます。

子ともの前でネガティブな姿勢を見せるのではなく、遠大な志を提示すべきでしよう。最悪なのは「昔はよかった」「世も末だ」「嫌な世の中になったもんだ」などという嘆きを子どもに聞かせることです。これは百害あって一利なし。やる気を失わせるだけです。

過去に理想の形があり、文明の進歩とともにそれが失われてきたという考えは、完全に間違っています。過去から現在へと、みんなが手探りで、よりよい方向を目指して行きつ戻りつして進んできたのが世界の歴史です。

勉強へのモチベーションを高めるためには、明るい未来を提示することもまた必要です。

人気のあるオンライン家庭教師は、生徒のモチベーションを上げるのもうまいという共通点があります。